「真夜中の補講」公式ブログ

ツイキャスで、学術書の著者インタビューや研究教育の雑感を配信しています。

これまでの補講・第7回(2016.11.19)

テーマ「K川財団残念賞セルフエア授賞式!」

2016年11月19日(土)23:30~0:30(たしか)

9月に3つあった派手派手しいことの、最後の一つについて。

拙著『都市と暴動の民衆史』がK川財団学芸賞にノミネートされ、10月17日(月)に「残念ながら今回は受賞にいたりませんでした」というお電話をいただくまでの狂騒曲についてお話しました。

 

一番最初にノミネートについて版元から一報が入ったのが、9月2日でしたか。

週明けに正式な通知が届き、最終審査の日の連絡先などを返送。

ノミネート作品が正式にプレスリリースされたのが、9月9日でした。

それから発表まで一ヶ月あまり。

私めの小さき心はそわそわそわそわ

発表当日なんざ、それはもう落ち着かず。

仕事が手につかず。

熊のように研究室を徘徊し、かと思えば、急にイスに座って、神に祈りを捧げるなどし。

人間的な器の小ささをあますことなく発揮したのでありました。

 

だってー。

副賞100万円だよ?

そんなこと言われたら、どうしたって「それ私の100万円。」て思うわな。

 

とはいえ、2015年に出版された人文学の研究書のなかから、最後の4冊にまで残していただいたのは、光栄というほかなく。

絶大なる励みになりました。

落選したにもかかわらずご招待いただいた祝賀会のご飯のおいしさも含め、良い経験をさせていただきました。

どうもありがとうございました。

(2017.1.27 記す)

 

これまでの補講・第6回(2016.10.08)著者インタビュー

山本圭さん(『不審者のデモクラシー』)に生インタビュー!

2016年10月8日(土)23:30~1:30すぎ

そんなこんなで始まった著者インタビュー。

第1回目は、この年の5月に『不審者のデモクラシー:ラクラウの政治思想』岩波書店 を上梓された山本圭さん

専門外の研究者や一般の方にも本を知ってもらって、少しでも学術書を広める、というのが著者インタビューのコンセプト。

なので、著者には視聴者が未読であることを前提に、わかりやすく自著を紹介していただく。

視聴者には立ち読み感覚で聴いてもらい、気になったことをコメント欄にガンガン質問してもらう。

そんな形式でやってみました。

 

結果。

山本さんのオープンマインドでフランクなお人柄もあって、まあ白熱した白熱した。

まずは、とっかかりとして、私から「ラクラウって誰?」「不審者って何?」といった基本的な質問をして、山本さんに説明してもらったのですが、その段階から相当数のコメントがつき。

追っかけるのが大変でした。

 

何とかして理論的に現在・未来の可能性を探りたい政治学者。

具体的な歴史事例をあげて悲観ぎみの歴史研究者。

両者の知的なやりとりは決して不毛な堂々めぐりではなく、双方の思考が深まる過程であったように思います。

しかもそれが、笑ってしまうほど深夜に行われているのが、何ともシュールで。

端的にいって、すごくおもしろかった。

 

大学の研究室に1時半すぎまで残っておつきあいくださった山本圭さんに、改めて感謝いたします。

どうもありがとうございました。

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(2017.1.27 記す)